アトピーのかゆみを緩和し良質な睡眠へ

赤ちゃんのアトピー

アトピーにだけでなく赤ちゃんの成長にとっても重要な睡眠

アトピーのかゆみが原因で、十分な睡眠をとれない赤ちゃんがいます。夜泣きも赤ちゃんの仕事のひとつとは良くいいますが、睡眠は成長にもアトピーにもとても大事な要素。ここでは、アトピーのかゆみで眠れない赤ちゃんへの対処法を解説します。

夜になると赤ちゃんのアトピーがかゆくなる理由は?

赤ちゃんのアトピーの症状が夜や睡眠時に悪化してしまう理由は、副交感神経が活発になるからです。

副交感神経とは、人間の体に備わっている自律神経の一つ。

自律神経には交感神経と副交感神経の二種類があり、これらのうち昼間に活発化するのが交感神経、夜に活発化するのが副交感神経です。夜になって副交感神経が活発になると、体内でかゆみの原因となるヒスタミンという物質の分泌も活発化。夜にかゆみを訴える赤ちゃんが多いのは、そのためなのです。

ちなみに、入眠前に副交感神経が活発になるのは、赤ちゃんに限ったことではありません。大人も同様で、昼間より夜の方がかゆみを強く感じる傾向があるのはそのためなのです。

赤ちゃんのアトピーの特徴は?

赤ちゃんの肌はデリケートなため、ちょっとした刺激によってかゆみが起こることもあります。ふつうの湿疹かアトピー性皮膚炎なのかは慎重に見極めて適切に対処するようにしましょう。

  • 赤ちゃんのアトピーは早ければ生後2ヶ月くらいから発症する。
  • 赤ちゃんのアトピーは頭や顔、耳の周りなどに多くみられ、首や胸、ひざやひじなどにも広がっていく。
  • 2ヶ月以上症状が続く場合は、慢性のアトピー性皮膚炎と診断される。
  • 唾液や汗、衣服の摩擦などでも症状が悪化しやすい。

アトピーのかゆみで赤ちゃんが眠れないときの対処法

アトピーのかゆみで眠れない赤ちゃんへの対処法として、すぐにできることと普段からやっておくべきことの3つをご紹介します。

夜中のかゆみに対して親御さんができること

  • おっぱいやミルクをあげる…
    授乳中の赤ちゃんの場合、おっぱいやミルクをあげることで気持ちが落ち着き、かゆみが軽減することがあります。
  • 体を冷やしてあげる…
    氷枕などをタオルで巻いて頭にあててあげたり、うちわで軽くあおいであげたりすると、かゆみが軽減することがあります。
  • かゆいところに刺激を与えてあげる…
    かゆいところを軽くトントン叩いてあげるなど、小さな刺激でかゆみをごまかしている間に、赤ちゃんは眠ってしまうことがあります。
  • 処方された軟膏薬を塗ってあげる…
    アトピーの治療薬といえばステロイドが代表的ですが、副作用のリスクもあるため、赤ちゃんに用いるのをためらうお母さんも多いでしょう。しかし、赤ちゃんであっても適切に使用すれば、ステロイドでかゆみを抑えて皮膚の状態を改善することもできます。はじめはレベルの弱いものを薄めて使用することもできますので、医師に相談しながら使うことを検討してみてください。

赤ちゃんアトピーにおける3つの対策方法

1.アトピーやアレルギーの原因を取り除く

アトピーやアレルギーの原因となるアレルゲンは人それぞれですが、まず何が原因になっているのか突き止めてそれを取り除いてあげることが大切です。身近にアレルゲンがあるとどうしても症状がひどくなってしまいます。アレルゲンの主なものには食物やダニ、花粉、ハウスダストなどに加え、食べ物では卵や牛乳、小麦粉、リンゴ、そばなどさまざまなものがありますので、赤ちゃんが離乳食を始める前に検査したほうがいいでしょう。ほかにも犬や猫、鳥などのペットがアレルゲンになることもあります。

2.スキンケアで肌を守る

赤ちゃんの肌は弱くて敏感で、大人よりも乾燥している場合もあります。特にアトピー性皮膚炎になると肌のバリア機能が低下してしまいますので、入浴時はゴシゴシとこすらずに、泡でやさしく洗い、入浴後はクリームなどで保湿してあげましょう。

3.薬を正しく効果的に使う

赤ちゃんに薬を使うことに抵抗がある人も多いですが、薬の使用がすべて悪いというわけではありません。特にアトピーの治療薬で有名なステロイドは危険だと思う人もいらっしゃいますが、多くの皮膚科で処方されているものですし、「ステロイドを使用すること=危険」ではありません。使い方や用量を守って、必要な時にだけ使えば効果的にかゆみや炎症を抑えることができます。 薬で一時的にでもかゆみをおさえることができれば、かきむしる回数が減って肌の状態が良くなりアトピーの改善にもつながります。医師に相談しながら正しく使っていきましょう。

赤ちゃんの免疫力をつけてあげることも大事

アトピー性皮膚炎などのアレルギー症状は免疫力が大きく関係しています。免疫力が弱いと外部から侵入する異物やウイルスに負けて症状がひどくなってしまうこともあります。

免疫力を高めるには、免疫細胞が集まっている腸内の善玉菌を増やして腸内環境を整えてあげることが重要です。そのためには乳酸菌を摂取することが欠かせません。食物アレルギーなどにも注意しながら、ヨーグルトなどの乳製品や食物繊維を多く含むものを与えてあげるといいでしょう。

授乳中の赤ちゃんはお母さんの母乳がすべてですので、赤ちゃんの腸内環境を整えて免疫力を上げるために、お母さんも授乳中でも飲めるサプリメントなどを活用して、積極的に乳酸菌を摂取するようにしましょう。

かゆみ予防のために親御さんが普段からできること

  • 眠る直前には部屋の温度を若干低めにする…
    体温が高くなるとかゆみが生じることがあります。特に真夏の入眠時には扇風機やクーラーなどを利用し、部屋の温度を少し低めに設定してあげると良いでしょう。毛布やパジャマなども、体温が上がりすぎない程度のものを。
  • お風呂はぬるめにする…
    熱いお湯に浸かると、入浴後に肌が乾燥してしまうことがあります。赤ちゃんが入るお風呂は、37~40°程度のぬるめの温度設定にしてあげてください。
  • 毎日こまめに掃除をする…
    ダニやホコリなどは、アトピーのかゆみを悪化させるアレルゲンとなります。部屋や寝具は常に清潔にしておきましょう。
  • 適度に運動させる…
    運動を通じて新陳代謝を活発化させることによって、自律神経が整ってアトピーの症状を緩和させます。無理のない程度に、赤ちゃんには毎日運動をさせましょう。
  • 適度に紫外線を浴びる…
    紫外線がアトピーの症状緩和に効果的であることは、古くから知られています。毎日10分程度の日光浴をさせるようにしてみてください。
  • 赤ちゃんが触れるものは刺激の少ないものにする…
    赤ちゃんのアトピーの原因は、遺伝による体質や食物アレルギーなどさまざまなことが考えられます。唾液や汗の付着、髪の毛や衣服の摩擦などで知らず知らずに刺激を与えている可能性があります。ママは髪の毛の先が当たらないように結ぶ、赤ちゃんに触れる布地は柔らかいものにするなど、物理的な刺激に普段から注意するようにしましょう。
  • 赤ちゃんの肌を保湿する…
    赤ちゃんも大人と同じように、肌が乾燥することによってかゆみが生じることがあります。特に乾燥しがちなお風呂上りには、刺激の少ないベビーローションやクリームなどで保湿してあげましょう。

日々の適切なケアがかゆみによる夜泣きを防ぐ

アトピーのかゆみで赤ちゃんが夜泣きすると、親御さんも大変ですが、赤ちゃんも大変です。かゆみのために十分に眠れない赤ちゃんの姿を見ることもまた、親御さんにとって非常につらいですよね。

大人と同じように、赤ちゃんにとっても睡眠不足はアトピーを悪化させる原因になります。夜泣きによって赤ちゃんが睡眠不足にならないよう、普段から可能なケアを十分にしてあげるようにしてください。

いろいろな情報収集やアトピー患者の会への参加も大切

赤ちゃんは、ただでさえ夜泣きをするものです。「どこがかゆいのか」「本当にかゆみで眠れないのか」など、赤ちゃんの気持ちが分からず、歯がゆい思いをされているご両親も多いのではないでしょうか。

アトピーによる眠れない症状は、「これをやれば必ず眠れる」という方法が確立されていないのが現状です。

それでも赤ちゃんがぐっすり眠れるために、諦めたくはありません。

アトピーで眠れない状態を改善するためには、まずはありとあらゆる情報を集め、それを実践していくこと。これがアトピーを確実に改善させるためのひとつの方法だといえます。

加えて、「アトピー患者の会」といった団体や会への参加もオススメ。アトピー改善のための意見交換はもちろんのこと、同じ悩みを抱えるパパ・ママとの交流は、育児やアトピー改善に前向きに取り組めるきっかけになります。

赤ちゃんが健やかに育つためにも、まずはアトピーで眠れない人がどういった対策をおこなっているのかという情報収集から始めてみましょう。

赤ちゃんがアトピーで眠れない方の実体験談

娘がかゆがって眠れないと私も不眠に

1歳になる娘がアトピーで、かゆくなると泣き出したり皮膚を掻きむしって暴れるため、私も不眠になって悩んでいました。つい、イライラして怒鳴りつけてしまうこともありました。なるべく掻かないように長袖の服を着せたり、やわらかい生地にするようにしたら、だんだんと症状も治まってきて、私の心も穏やかになってきました。

あまりにかゆがる時にはステロイドの使用も

子どもが小さいうちはステロイドなどの薬を使うのに抵抗があり、病院の方針も自然療法だったのですが、セカンドオピニオンで受診した病院で薬の使用を勧められました。実際にかゆがって眠れない子どもに使用してみたところ、かゆみが抑えられ眠れるようになりました。回数を重ねるうちに症状が改善して、今では薬は必要なくなりました。子どもはまだ意思疎通がしっかりできないので、大人が思っている以上に苦痛を感じていることもあるようです。なるべくなら自然療法で身体を大事にしたいですが、一時的に苦痛を取り除いてあげることで、掻きむしりを防止したり症状が改善することもありますので、薬を恐がり過ぎずに利用していきたいと思います。

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