アトピーのかゆみを緩和し良質な睡眠へ

アトピーと睡眠外来

睡眠障害の専門機関・睡眠外来とは

アトピーのかゆみで眠れない状態を克服するためには、大前提としてかゆみの原因を取り除くことが重要です。それはもちろん当然であるものの、かゆみの原因を抑えるということはなかなか困難なもの。まったく異なる考え方として、睡眠障害という角度からアプローチしてみてはいかがでしょうか。昨今では、睡眠障害を診療する専門機関の「睡眠外来」が多く見られます。ここでは、睡眠外来の定義や治療法などについて解説します。

睡眠外来とはどんなところ?

睡眠外来とは読んで字のごとく、睡眠障害を専門に治療している医療機関のこと。一般的な心療内科や神経科でも睡眠障害の治療は行なっていますが、睡眠外来では診療内容を睡眠障害に限定。より睡眠で悩む方が専門的な治療を受けることのできる医療機関となります。

睡眠障害というと不眠だけと思われがちですが、過眠もその一種。「睡眠障害国際分類第2版」(2005年)によると、現在85種類の睡眠障害があるとされ、多くの方が悩みを抱える症状であることが分かります。

もちろん、アトピーのかゆみによる睡眠不足も睡眠障害の一つ。昨今では睡眠外来に通院するアトピー患者も多いようです。

睡眠外来に通うには

睡眠外来という言葉は聞き慣れない方も多いでしょう。大きな総合病院でもなかなか見かけることはありませんし、睡眠外来専門のクリニックの数は決して多いとは言えません。家の近くに病院がないと通うのも一苦労ですね。

睡眠外来を受診してみたいと思ったら、まずは近場にあるかどうか探してみましょう。インターネットで「睡眠外来」と検索すれば、県内にどのくらいの病院やクリニックがあるか把握できます。どの病院に通えばいいか迷ってしまう場合には、日本睡眠学会が認定している機関や認定医が所属している病院を探してみるのも目安になるでしょう。

また、土日は休診のところも多いですし、予約もなかなか取れないので、最初は電話をして予約が取れるか、通えるかどうかなどを確認してみましょう。仕事を休まないと通えないようですと、逆にストレスがたまってしまうかもしれませんので、無理のない範囲で探してみてください。

心療内科や精神科も視野に入れる

心療内科や精神科というと、少し敷居が高くなったように感じるかもしれませんが、睡眠障害で受診する人の中には、心療内科や精神科に通う人も少なくありません。

睡眠外来自体が精神科の中にある場合もあるので、あまり気構えせずに受診してみてください。睡眠障害の治療ができる病院には、内科などもありますので、かかりつけ医がいれば、まずはそちらに相談してみても良いと思います。

もし、睡眠障害が深刻なようなら、専門外来を紹介してもらうこともできます。特に、総合病院の睡眠外来へ行くには紹介状が必要な場合もありますので、まずは近場の行きやすい病院へ行くのがおすすめです。ただ、睡眠外来でなくとも、睡眠中に起こる異常や、睡眠障害の原因などの検査もしてもらえるので、快適な睡眠を得られていないようでしたら、まずは医師に相談してみてください。

病院に行かなくても診察が受けられる遠隔受診

最近増加しているネットの普及に伴い、遠くの地でもテレビ電話などを通じて診察が受けられるサービスが開始されました。まだまだその数は少ないですが、初診のみ対面で行えば、2回目以降は自宅のパソコンやスマートフォンなどで簡単に診察が受けられます。

薬を処方してもらうことも可能で、忙しくてなかなか病院に行けない人や、病院が苦手な人でも睡眠障害の悩みを医師に相談できます。今後、対応する病院の数が増えれば、睡眠障害の治療、ひいてはアトピーの治療もこれまで以上に便利に行えるようになるでしょう。

睡眠外来で行なっている睡眠障害の治療法

睡眠外来で最初に行なわれるのは、患者の睡眠の量や質を客観的なデータにまとめること。そのデータに基づき、実際にどれだけの障害があるのか、その原因は何か、どんな治療法が適しているか、などを判断します。

  • 睡眠の量や質を客観的に知る

    睡眠の量・質を客観的にチェックするために、一般に「行動計」というツールを使用します。ツールといっても、見た目はコンパクトな血圧計のようなもの。患者の体に24時間装着し、起きている時間帯と眠っている時間帯の行動データを取得。睡眠の量・質を判定します。
    「行動計」から得られるデータは心電図のようなグラフで表現され、グラフが波を打っている時間帯を起きている時間帯と判断。もちろん、起きて行動している時間帯はグラフが大きく頻繁に波打つわけですが、睡眠障害のある人においては、眠っている時間でもグラフが頻繁に波打つことになります。
  • 睡眠障害の治療方法

    「行動計」で睡眠の量と質を把握したら、それぞれの睡眠障害の原因にふさわしい治療が行われます。治療法には様々な種類のものがありますが、アトピー患者においては「多光治療照明器具」が採用されることが多いです。
    光治療照明器具とは、パネルヒーターのような形状をした発光装置。起床直後に、装置の前面から放たれる強い光を30分ほど浴びることで、徐々に睡眠サイクルを矯正していくマシンです。
    光治療照明器具を1日30分浴びると、翌日は30分早く起床できるとされます。たとえば、アトピーのかゆみによって睡眠が妨げられ、毎日の起床時間が遅めの10時であると仮定した場合。光治療照明器具を30分浴びることで翌日の起床時間は9時半になります。これを毎日繰り返すことで、少しずつ本来あるべき体内時計へと戻していくのが、光治療照明器具による睡眠障害の治療法です。

かゆみ対策と並行して睡眠外来も受診してみる

アトピーのかゆみによって睡眠不足に陥っている方は、日中は眠さのために仕事や勉強もままならないことがあるでしょう。かゆみを取ることは、アトピーで眠れない方がまず考えるべきことになりますが、睡眠外来の治療によって睡眠の質を上げることができれば、相乗効果で日中も楽になるかも知れません。

アトピーで眠れない人は、かゆみへの対策をとると共に、専門の睡眠外来に通院することも一つの方法として考えておくと良いでしょう。

アトピーで眠れない人の睡眠対策をもっと知る

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