アトピーのかゆみを緩和し良質な睡眠へ

安眠効果のある成分

安眠効果の高い成分を摂ってアトピーを和らげる睡眠を

アトピーで苦しいことのひとつに、かゆみがひどくて夜も眠れないことがあります。症状を緩和させるには、肌の再生を促す「睡眠」が不可欠です。そこで必要な成分が、安眠効果バツグンの「グリシン」。ここでは、グリシンの効果やそのほかの安眠効果の高い成分の情報をまとめています。

アトピー改善の第一歩、安眠効果バツグンのグリシンとは

グリシンとは必須アミノ酸の一種のこと。普段の食生活の中ではタンパク質から3~5グラム程度摂取している成分です。ホタテの他、エビなどに多く含まれている睡眠成分でもあります。体の中では脊髄や脳幹に多く存在し、神経伝達物質として活動しているのですが、睡眠の質を高めるのにも役立ってくれるのです。

グリシンは皮膚の真皮の主成分であるコラーゲンの3分の1を作る役割も持っており、肌の健康に欠かせません。コラーゲンが不足すると肌の乾燥が進みアトピーもひどくなってしまうので注意が必要です。

睡眠の質と肌に悩みを抱えている方はグリシンに注目してみましょう。しっかりと睡眠が取れるようになれば肌も再生しやすくなるため、アトピーのひどいかゆみを抑えることにも繋がります。

十分に睡眠時間を取ったつもりではあるもののスムーズに入眠ができず、朝もスッキリ起きられない…と悩んでいる方は多いようです。そのような状態だと日中も眠気を感じてしまい、睡眠のバランスが乱れます。すると、悪循環で夜になってもなかなか眠気を感じることができず、入眠がうまくいかなくなるケースもあるでしょう。

では、スムーズな入眠を促すにはどうすれば良いのか?というと、体の奥の体温が深く関係しています。眠気を誘うために深部(身体の中心部)の体温を下げる効果があるのですが、しっかりと深部体温が下がると睡眠も深くなるため、疲労回復にも効果的です。

夜中に何度も目覚めてしまったり、なかなか寝付けない場合、睡眠が浅い可能性もあります。グリシンを取り入れると寝付きがよくなるだけでなく、質の良い睡眠に欠かせない徐波睡眠に到達するのも早くなり、十分な休息が取れるのです。きちんと睡眠が取れれば睡眠のリズムも整うため、夜中に目が覚める中途覚醒や、予定していた時刻よりも早く目が覚める早朝覚醒を改善することにも繋がるでしょう。グリシンが睡眠の質が改善するのは入眠サポート効果が大きいからです。

まず、夜になると身体は深部体温を低下させることにより速やかに眠りに落ちやすい状態に導き、睡眠のリズムを整えます。深部体温が低下することによって眠気を感じやすくなるだけでなく、同時に睡眠の質も高められるのです。睡眠の質が高ければ翌朝はスッキリと起きられますよね。日中に眠気を感じることも少なくなり、集中力や作業効率もアップするでしょう。

目覚めスッキリ&眠気オフ

人間の体は入眠時に深部体温が低下します。言い換えれば、スムーズに入眠したいのであれば入眠時にしっかりと体温を下げることが重要になるのです。そのために役立ってくれるのがグリシンとなります。

味の素株式会社が行った研究によると、睡眠妨害条件下でラットにグリシンを与えたところ、速やかに深部体温が低下したとのこと。つまり、スムーズな入眠を実現できたわけです。この研究では足裏の表面血流が増加したしたこともあり、表面血流の増加による熱放散が深部体温の減少に繋がったと発表されました。

参考:『アミノ酸“グリシン”摂取により、入眠時の深部体温を低下させ、睡眠の質・睡眠量が改善されることを発見!』味の素株式会社

更に、ラットではなく人の場合はどうなのか?というと、健康な男性3名、女性の7名の計10名で実験を行ったところ、就寝の2時間前にグリシン3グラムを摂取した人は、摂取していない人に比べて就寝4時間後に深部体温に相当する直腸温が低くなり、3時間持続したとのこと。つまり、ラットだけでなく、人に対して行った実験でもしっかりと効果が出たと報告されています。

グリシンまたはプラセボを0分で摂取し、図中の矢印(120分)で床につかせた。縦軸に(グリシン摂取時の直腸温)-(プラセボ摂取時の直腸温)をとると、グリシン摂取6時間後に直腸温は有意に減少し、約3時間持続した。

参考:同上

他にもグリシンを投与していた群で深い睡眠にあたるノンレム睡眠の量が増加したり、脳波の解析時には質の良い睡眠を示す低周波数の強度が有意に上昇したとのこと。ここからもわかる通り、グリシンはスムーズな入眠だけでなく、質の高い睡眠をサポートしてくれる睡眠成分だといえるでしょう。

そのほかの成分と効果

グリシンの他にも、安眠効果を持つ成分をいくつかご紹介します。

  • トリプトファン

    必須アミノ酸であり、セロトニンやメラトニンの元となる成分です。質の高い眠りを誘うほか、朝の目覚めを促す作用があります。非必須アミノ酸であるグリシンとは異なり、体内で生成ができませんので、食事かサプリメントから摂取するようにしましょう。トリプトファンはアミノ酸なので、たんぱく質である肉や魚、乳製品や大豆製品などを積極的に食べるようにしましょう。海外製のサプリは成分が濃いので、過剰摂取には注意してください。
    気を付けたいこととして、トリプトファンを大量に取り入れたとしてもすぐにメラトニンになるわけではありません。確かにメラトニンの原料はトリプトファンではありますが、トリプトファンを食事から取り入れたとしてもまずは脳内の神経伝達物質であるセロトニンに変わり、次にメラトニンを作るのです。
    トリプトファンをたくさん摂取すれば確かにセロトニンは増えますが、セロトニンからメラトニンを作る酵素は常にフル稼働しているわけではないため、摂取したトリプトファンのすべてがメラトニンになるわけではありません。
  • メラトニン

    人は睡眠ホルモンのメラトニンが分泌されることにより眠ることができます。メラトニンにはグリシンと同じく深部体温を下げる働きのほかに、副交感神経を優位に(リラックス状態)してくれる効果があります。強い光に当たっていると分泌されにくい性質があるため、寝る前は光に当たらないようにしましょう。朝日を浴びて体内時計をリセットしたり、夜にはブルーライトをカットするなど、体のオンオフの切り替えを行うことで、メラトニンが増えて安眠しやすくなります。
    海外では睡眠薬としてドラッグストアなどなどでも販売されている睡眠成分なのですが、日本国内にいてもインターネットを使って並行輸入ができます。ただし、それほど催眠作用が強いものではないため、重症化している不眠症の改善などにはほとんど効果は期待できません。
    非24時間睡眠覚醒リズム・睡眠相後退症候群・交代勤務睡眠障害・時差症候群などの概日リズム睡眠障害(睡眠・覚醒リズム障害)に対してはメラトニンが有効ですが、メラトニンのリズム調整作用を十分に引き出すには特殊な時間帯での服用が必要です(寝る前ではありません。時間帯を決めるには睡眠検査が必要です)。
    出典: 『メラトニン(めらとにん)』e-ヘルスネット

    睡眠や覚醒のリズムに障害が発生している場合はメラトニンを使った方法が効果的ではありますが、十分な効果を得るためには検査などを行った上で最適な方法を実践する必要があるとのこと。この点は注意しておきましょう。自己判断で取り入れるのはおすすめできません。
  • ギャバ

    神経伝達物質であるギャバは、ストレスを抑制する効果があるとされています。ストレスで睡眠障害に陥っている方々が摂取すれば、症状が緩和され、結果的に安眠効果が得られると言われています。大人になってから発症するアトピーの原因はさまざまですが、ほかの疾病と同じように、ストレスによってアトピーになったり悪化することは少なくありません。ストレスが蓄積されると、自発的に解消したり対策を立てる気力も失われてしまいます。食物からギャバを摂取して、無理なくストレスを減らせばアトピーの症状も改善するかもしれません。ギャバは、トマトやジャガイモ、ナスなどの野菜、柑橘系の果物などに多く含まれています。サプリやチョコレートなどに配合されているものもあるので、仕事の合間などに手軽に摂取することもできます。
  • ラクチュコピクリン(ラクッコピクリン)

    ラクチュコピクリンは、レタスやチコリなどに含まれる苦み成分の一種で、鎮静効果や不眠を解消する効果があるといわれています。正式名称は「ラクチュコピクリン」ですが、以前テレビで紹介された時の名称「ラクッコピクリン」のほうが広く知られているようです。ラクチュコピクリンを多く含むのはワイルドレタスという植物であり、日ごろサラダなどで食べるレタスにはそれほど多く含まれていません。また、レタスの葉緑体からアレルギーやアトピーの症状を緩和させる薬剤成分を作り出したという報告もありますが、今のところレタスをたくさん食べれば効果があるということではないようです。将来的には、レタスを食べてヒトチオレドキシンという成分を摂取すれば、アトピーを改善することも可能になってくるかもしれません。
  • バレリアン

    バレリアンとはハーブの一種で、ヨーロッパ原産の多年生植物で昔から不眠症や精神安定のために用いられています。バレリアンは中枢神経に働きかけ、ギャバの代謝を上げてストレスを緩和し、リラックスして眠りに導くという効果があります。この植物の根や茎を乾燥させてハーブティーにすることもありますが独特な匂いがあるため、糖衣のサプリメントで摂取するのが主流になっています。ただ、バレリアンには副作用が起こる可能性があり、肝機能不全の方や妊婦さんへの使用は控えるようにしましょう。
    具体的な副作用としては、試用期間によって違いがあります。例えば、短期間での服用の場合、ほとんど心配はいらないでしょう。短期間使用した場合の副作用は確認されていません。
    ただし、長期間使用した場合の安全性については確実なものとはいえないので注意しておかなければなりません。例えば、1か月以上にわたってバレリアンを服用していた場合、突然やめるのではなく、1~2週間かけて少しずつ摂取量を減らした上でやめた方が安全とされています。
    バレリアンはハーブということもあり副作用のリスクは高くないものの、人によっては頭痛や胃痛、めまい、不眠症を引き起こしてしまうことがあるのです。睡眠を改善しようと思って取り入れたバレリアンで不眠症になってしまっては意味がありません。
    ただ、実際にバレリアンを取り入れて不眠症になることは極めてまれだといえます。注意しておかなければならないのが相互作用に関することです。睡眠補助効果を持ったメラトニンなどのハーブを一緒に取り入れてしまうと強い傾眠作用が心配されます。他にも眠気を誘発する恐れのあるアルコールや鎮静作用のある成分と併用した場合にも強烈な眠気を引き起こす可能性があるためこういったものと併用することについては避けとかなければなりません。
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