アトピーのかゆみを緩和し良質な睡眠へ

睡眠不足と寝不足

睡眠不足・寝不足はアトピーを悪化させる大きな要因に

アトピーを悪化させる要因には、皮膚の乾燥や食生活の乱れなど様々なものがあります。それら要因の中でも、特に強く指摘されているものの一つに睡眠不足・寝不足があります。ここでは、睡眠不足が招くアトピーへの影響について詳しく説明します。睡眠不足を解消し、アトピーの症状を少しでも和らげていきましょう。

睡眠とアトピーとの関係

睡眠不足・寝不足がアトピー悪化に直結

睡眠不足とアトピー性皮膚炎との関係を調査した実験があります。被験者のグループは、それぞれ以下の通りです。

①アトピー性皮膚炎の患者グループ

②アレルギー性鼻炎の患者グループ

③アレルギーのない人のグループ

実験では、上記の被験者グループについて、それぞれ一晩完全に徹夜をしてもらい、その後のアレルギー反応の変化について計測しています。アレルギー反応の計測については、スギ花粉を使用。実験結果は以下の通りです。

①のグループ(アトピー性皮膚炎)

 →アレルギー反応が増強した

②のグループ(アレルギー性鼻炎)

 →アレルギー反応が増強した

③のグループ(アレルギーなし)

 →アレルギー反応が見られなかった

寝不足がアトピーを悪化させるという話は有名ですが、その原因・理由を議論する余地もなく、上記の実験結果から「寝不足はアトピーの症状を悪化させる」という結論が明らかです。

睡眠中はアトピーの改善に必要なホルモンが分泌されている

十分に睡眠をとって体を休めることは、アトピーに限らず、どんな病気を改善させるにおいても必要です。なぜ十分な睡眠をとることが、アトピー、ひいては病気の改善へとつながるのでしょうか? 理由は、睡眠中に分泌される各種のホルモンにあります。

睡眠中には成長ホルモンや副腎皮質ホルモンなど、健康と美容の維持・向上に欠かせない大事なホルモンがたくさん分泌されています。これらのホルモンは、24時間いつでも分泌されているわけではありません。特に睡眠中に偏って多く分泌されています。そのため睡眠時間が短いと、これらホルモンの働きを十分に享受できなくなります。だからこそ、アトピーの人、ひいてはあらゆる病気の人は睡眠を十分にとる必要があるのです。

「眠れない」というストレスも症状悪化の原因に

十分に睡眠をとって体を休めることは、アトピーに限らず、どんな病気を改善させるにおいても必要です。なぜ十分な睡眠をとることが、アトピー、ひいては病気の改善へとつながるのでしょうか? 理由は、睡眠中に分泌される各種のホルモンにあります。

睡眠不足・寝不足に関係するノンレム睡眠とは

レム睡眠とは逆で、脳が眠っていて体が起きている状態のことをノンレム睡眠と言います。ノンレム睡眠中は、多少の物音で目が覚めることはありません。眠っている本人を触っても揺らしてもなかなか起きないため、ノンレム睡眠のことを俗に「深い眠り」と言うこともあります。

ノンレム睡眠中の人の外見的な特徴は、寝返りです。寝返りを打っている最中、その人はノンレム睡眠に入っていると考えて良いでしょう。脳は眠っていても体は起きているわけですから、体が何らかの不具合を感じたら自然と反応してしまう、ということです。ちなみに人は、一晩のうちに20~30回ほどの寝返りを打つと言われています。

なおノンレム睡眠は、全睡眠時間のうちの約75%を占めます。毎日8時間の睡眠をとっている人ならば、毎日6時間のノンレム睡眠をとっている計算です。

ノンレム睡眠の大事な役割

ノンレム睡眠の最も大事な役割は、脳の休息。脳は、起きている間、絶え間なく活動しています。「考える」という活動だけでなく、「感じる」といった活動も脳の働き。手足を動かしたり、内臓を活動させたりなど、脳は終日、私たちが想像もできないほどたくさんの活動を行なっています。そのため1日を終えた脳は疲労困憊の状態。翌日の活動に向けて、しっかりと休息を取らなければなりません。

脳の休息以外にも、ノンレム睡眠は様々な役割を担っています。たとえば成長ホルモンの分泌です。成長ホルモンとは、新たな細胞を作りだしたり、傷ついた細胞を修復したりなどの役割を担う物質。身長を伸ばしたり、筋肉をつけたり、肌細胞のダメージを修復したりするのも成長ホルモンの働きです。

他にも、免疫機能を強化して病気を予防するなど、ノンレム睡眠にはたくさんの役割があるのです。

睡眠時間を伸ばすのではなく睡眠の質を向上させることが大切

アトピーの人にとって、睡眠時間は短いよりも長いほうが良いことは言うまでもありません。しかしながら、単に睡眠時間を伸ばせば良いといものではないことも事実。睡眠時間を確保しつつも、睡眠の質を上げることが非常に重要になってきます。

睡眠の質を上げるということは、言い換えれば「深い眠り」をする、ということ。また別の言い方をすれば、ノンレム睡眠の時間を十分にとる、ということです。

睡眠の質を上げるための有効な方法として、次のような習慣を身に付けましょう。あわせて、避けたほうが良い習慣も紹介しておきます。

<身に付けたい習慣>

  • ・早寝早起きをする
    今よりも早く寝て、今よりも早く起きるようにしてみてください。
  • ・朝食を抜かない
    朝食を摂ることで、体内時計の乱れを調整します
  • ・適度な運動をする
    適度に運動して体を疲れされると、入眠がスムーズになります

<避けたい習慣>

  • ・寝る直前の食事
    食後は胃腸が働くため、寝る直前に食事を摂ると睡眠の質が悪くなります。寝る2時間前には食事を済ませておきましょう。
  • ・寝る直前のスマホやPC
    スマホやPCから発せられるブルーライトは、脳を覚醒させます。
  • ・寝る直前のカフェイン摂取 コーヒーや紅茶、緑茶など、カフェインを含んだ飲み物は、脳を覚醒させます。
  • ・寝る直前の過剰なアルコール摂取
    アルコールを過剰に摂取すると睡眠状態が不安定になり、睡眠の質が低下します。アルコールには利尿作用もあることから、夜間頻尿によって眠りが妨げられることもあります。

アトピーによる睡眠不足を解決させる方法は?

寝室の環境を整える

かゆくて眠れない時は、眠れなくてイライラして余計かゆくなるという悪循環を生みます。そのため、環境を整えて安眠しやすい寝室にする必要があります。たとえば騒音や光で眠りを妨害されるようなら、雨戸やカーテンでシャットアウトする。温度や湿度が高くて寝苦しい時はエアコンで適温を保つなど。快適に眠れる工夫をしてみましょう。

布団を清潔に保つ

寝ようとするとかゆみがひどくなる原因のひとつに、布団に住み着くダニの存在があります。ダニは小さくて目に見えませんが、一般的に数万匹から数十万匹のダニが布団に潜んでいると言われています。主に気温の高い夏に繁殖して涼しくなると死んでいくのですが、布団にはその多くの死骸が残っているのです。ダニはホコリと同じくアレルギーの原因となってかゆみを引き起こすので、布団を天日に干したり布団用の掃除機を使用してダニを除去しましょう。シーツやまくらカバーもこまめに洗濯して清潔に保つとかゆみが軽減されて安眠しやすくなります。

薬を使用する

アトピーに悩む人の中には、ステロイドなどの薬を使うことに難色を示す人もいるかもしれません。しかし、がまんしてもおさまらないかゆみは安眠妨害となるものですので、一時的に薬を使用して睡眠不足を解消することはアトピーの改善にも欠かせないことです。強い薬でなくても、市販のかゆみ止めや保湿クリームでもかゆみを軽減できることもありますので、あまり神経質になりすぎず上手に使っていきましょう。

睡眠薬

睡眠薬は依存性が高く、かゆみ止めよりも使用することをためらう人が多いでしょう。そのため、安易に使うべきではありませんが、「どうしても眠れない」「今寝ないと明日の仕事に支障がある」という場合の最終手段として使用することは可能です。一度睡眠サイクルが整えば、毎日同じタイミングで眠りにつきやすくなるので、悪循環を断ち切るきっかけとなることもあります。

眠りやすい体づくり

眠りやすくするには、体の内側から改善する方法もあります。たとえば、免疫細胞が集まっている腸内の環境を整えることは、アトピーを改善するためにも必要なことです。しかし、それだけではなく腸内環境を整えることで、睡眠を促すホルモン「メラトニン」を増やすことにもつながるので、自然と眠りやすくなります。そのためには、食物繊維や発酵食品など腸内環境にいい食べ物を取ることに加え、サプリメントで直接腸に働きかけることも大変効果的ですので、薬を使いたくない人はこういった方法で改善していきましょう。

アトピーで眠れない人の睡眠対策を詳しく知る

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