アトピーのかゆみを緩和し良質な睡眠へ

睡眠薬で眠る

やむを得ない一時的な使用なら可

ステロイド剤などを使用しても眠れないほどのかゆみが消えないときには、一時的な退避法として、睡眠薬の服用もやむを得ないでしょう。睡眠不足や、眠れないことによるストレスは、アトピーの症状を間違いなく悪化させます。まずは眠ることを第一に考えてください。ただし、睡眠薬には副作用があるため、くれぐれも依存症に陥らないよう「どうしても必要なときだけやむを得ず服用する」という姿勢を守りましょう。ここでは代表的な睡眠薬、および睡眠薬のリスクについて解説します。

かゆみで眠れないときに服用する代表的な睡眠薬

睡眠薬には多くの種類があります。また、その薬効のレベルにも様々なランクがあります。アトピーのかゆみで眠れないときに、たまたま自宅の薬箱に睡眠薬があったからと言って、その薬効の強さも知らないまま服用してしまうと、思わぬ副作用に陥るリスクもあるので注意してください。以下で代表的な睡眠薬、および、それぞれの薬効時間についてご紹介します。

  • 効き目が非常に長く続く睡眠薬

    ・薬品名…ソメリン、ダルメート、ベノジール、ドラールなど
    ・服用から効き始めまでの時間…30~60分
    ・睡眠の持続時間…長時間
  • 効き目が長く続く睡眠薬

    ・薬品名…ベンザリン、ユーロジン、ロヒプノール、サイレース、エリミン、ネルボンなど
    ・服用から効き始めまでの時間…30分
    ・睡眠の持続時間…20~25時間
  • 効き目が適度に続く睡眠薬

    ・薬品名…レンドルミン、デパス、エバミール、リスミー、ロラメットなど
    ・服用から効き始めまでの時間…15~30分
    ・睡眠の持続時間…6~10時間
  • 効き目が短い睡眠薬

    ・薬品名…アモバン、ハルシオン、マイスリー
    ・服用から効き始めまでの時間…10~15分
    ・睡眠の持続時間…2~4時間

以上をご覧いただいて分かるように、効き目が長く続く薬であればあるほど、服用から効き始めるまでの時間も長くなります。逆に、服用から効き始めるまでの時間が短い薬については、薬効の持続時間が短くなる傾向があります。

睡眠薬のリスク

睡眠薬には、薬局などで市販されているものと、病院で処方されるものとがあります。厳密に言えば、市販されている睡眠薬を「睡眠改善薬」と呼び、病院で処方される睡眠薬を「睡眠導入剤」と呼び、病院で処方される「睡眠導入剤」のほうが薬効が強い傾向があります。ただ、いずれも睡眠を誘発する薬効成分を多く含んでいるため、体への負担、すなわち副作用のリスクはともに避けられません。医師または薬剤師の指示に従い、正しい服用を心がけるようにしましょう。睡眠薬の過剰摂取による主な副作用を見てみます。

  • 市販されている「睡眠改善薬」の副作用

    ・頭痛、倦怠感
    ・動悸、息切れ
    ・薬依存症
    ・神経過敏
    ・免疫力の低下
    ・判断力の低下
    ・意識障害など
  • 処方される「睡眠導入剤」の副作用

    ・ふらつき、めまい、頭痛
    ・健忘症
    ・薬依存症
    ・歩行失調、言語障害
    ・幻覚、幻聴
    ・情緒不安定
    ・食欲低下
    ・けいれん発作、錯乱症状
    ・倦怠感など

他人にも著しく分かる副作用として、「睡眠導入剤」による健忘症があります。一例を挙げれば、会話内容どころか、会話したことさえ覚えていない、といった症状です。 睡眠薬を服用後、上記のような症状が見られた場合には、速やかに医師に相談するようにしましょう。

睡眠薬を服用する場合は医師へ相談

睡眠薬を始める前に医師に相談

皮膚がかゆくて眠れないという状況は大変つらいものであり、翌日の仕事や日常生活にも支障をきたす可能性があります。睡眠薬でしっかり眠れるようになれば、アトピーの改善にもつながります。

ただ、どんな薬にも副作用はあります。睡眠薬には上記のようにさまざまな副作用や依存性があるため、使用することに抵抗がある人も多いでしょう。どの程度の不眠症なのか、どんな睡眠薬を選べばいいか、どのくらいの頻度で飲めばいいかなど判断しにくいことも多いので、睡眠薬の導入はまず医師に相談してから始めるようにしてください。

睡眠薬を処方してもらえる病院

アトピーの症状に悩んでいる方は、皮膚科などの医院にかかっていることが多いですが、一般的な皮膚科では睡眠薬を処方してもらえない場合があります。 効果が強めの睡眠薬を処方してもらうには、心療内科や内科、総合病院などで受診する必要があるでしょう。

睡眠薬を使い始める時だけでなく、飲んでも効果がなかった場合や、飲む頻度が変わってきた場合など、不安がある場合はこまめに医師に相談するようにしてください。

アトピーで眠れずに睡眠薬を使用した方の体験談

睡眠薬に依存し過ぎると危険

フルタイムで働いている会社員ですが、ある時期からアトピーの症状がひどくなり、かゆみでなかなか眠れない日々が続いていました。ほとんど眠れないまま朝を迎えることもあり、睡眠不足で仕事に集中できないことから睡眠薬を飲み始めました。

最初は軽い睡眠導入剤でも効果があり、夜しっかり眠れるようになったのですが、同じ薬を飲み続けているとだんだん効果が感じにくくなり、強い薬にも手を出すようになってきました。

そうするうちに、かゆみがなくても睡眠薬を飲まないと不安になって毎日使用するようになり、次の日になっても眠気や怠さが取れない状態になってしまいました。

そこで、睡眠外来に通って医師に相談し、睡眠薬だけに頼らず眠りやすい環境を整え、だんだんと睡眠薬の回数を減らしていきました。

睡眠薬はかゆくて眠れない時には確かに頼れる存在ですが、あまり依存し過ぎずいろいろな方法を試していくのがいいと思いました。

睡眠薬の代替案

かゆくてどうしても眠れない時には睡眠薬は大きな味方となります。しかしアトピー以外の症状を増やしてしまう恐れもあるため、最終手段として考えておき、その前にできることを検討してみてください。

日常生活や環境を整えてかゆみ対策

アトピーの症状はすぐに改善されるものではありません。アレルゲンとなる食べ物を避ける、石鹸やシャンプーの成分に気をつける、刺激の少ない寝具に替えるといった環境を整えることで解消されることもあります。

漢方薬やサプリなどで身体の内側から眠りやすく

薬ほど強い効果はありませんが、比較的副作用の少ない漢方薬やサプリを飲むことで、体の中から改善することもできます。

漢方薬では血行を良くして肌の炎症を抑える消風散や荊芥連翹湯など、サプリでは腸内環境を整える乳酸菌がおすすめ。肌に潤いを与えるコラーゲンやセラミドなども使用する方の多い成分です。

一時的な使用にとどめて「かゆみ」に対するアプローチを考える

アトピーでどうしても眠れないという方は、一時的な対策方法として取り入れてみても良いでしょう。

しかし、副作用のことをしっかりと理解することが第一。睡眠薬がなければ眠れないといった状態も、絶対に避けるべきです。

アトピーで眠れないという症状は、日々起こりうる非常につらい症状です。よりかゆみ改善にアプローチができ、睡眠の質を改善できる最適な方法を試してみる方が先決だといえます。

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