アトピーのかゆみを緩和し良質な睡眠へ

寝起きのかゆみ

寝起きのかゆみは自律神経の乱れと薬の塗り方が原因

アトピーのかゆみは睡眠中だけでなく、寝起きのタイミングにかゆみが激しくなるケースも見られます。寝起きのかゆみにはさまざまな原因が指摘されますが、ここでは「自律神経の問題」と「寝る前の保湿剤の塗り方」をピックアップし、詳しく解説します。

自律神経の仕組みが寝起きのかゆみと関係?

私たち人間は、腕や足を自由に動かすことができますが、心臓や肺、腸といった臓器は自由に動かすことはできません。これらのように、私たちが自由に動かすことのできない部分に対して動くように指令を出しているのが、自律神経と呼ばれる神経系統です。

自律神経は交感神経と副交感神経の2種類。昼間に精力的に活動しているときには交感神経が、夜にリラックスしているときには副交感神経が優位に働いています。睡眠中は脳を含め、体が休息する時間であるため副交感神経が優位になっていますが、起床した瞬間から交感神経が優位に働きはじめます。

かゆみが生じるのは副交感神経が優位になっているとき

個人差はあるものの、仕事や運動といった日中の活動中には、睡眠時ほどのかゆみを感じることはないケースが多く見られます。反対に、自宅でゆっくりとリラックスをしているときに限って、かゆみが強く出るといった経験がある方も多いのではないでしょうか。

何かの物事に精力的、かつ夢中になっているときには、交感神経が強く働いているのです。逆にリラックスして過ごしているときは、副交感神経が優位に働きます。このことからも、かゆみを感じるのは副交感神経が優位に働いているときであるといわれています。

そして、寝起きとは、副交感神経優位から交感神経優位へと切り替わるタイミング。速やかに交感神経優位に切り替わらなかった場合、副交感神経が優位である状態のまま起床します。そのため、目が覚め意識がはっきりとしたときにはかゆみがあることを自覚し、寝起きにかゆいことが多いといった認識につながるのです。

もちろん、睡眠中も副交感神経が優位に働いているため、本来はかゆみが生じています。しかし、睡眠中であることから「かゆい」という意識はなく、起床時にだけかゆさが残るのです。

そのため寝起きにかゆみのある方は、睡眠の質も低下している可能性があります。睡眠中は意識はなくとも、副交感神経のスイッチが入っているため、体はかゆみを感じてゆっくり休めていない状態であるからです。

自律神経の状態をセルフチェック!

自身の自律神経バランスをチェックする簡単な方法は「お通じ」です。腸は、自律神経に支配されている代表的な器官。自律神経のバランスが正常であれば、「お通じ」も正常であるといえます。

逆に便秘がち、下痢がちの人は、腸が正常に働いていない可能性があり、自律神経のバランスが乱れているといえるのです。

自律神経のバランスを整える方法

いわゆる「自律神経失調症」という重度の神経症状が見られる方は、病院で適切な治療を受ける必要があります。

そこまで症状は重くないが、寝起きのかゆみに悩まされている、お通じが悪い、といった場合には腸内環境を整えることで自律神経のバランスが改善する可能性が高いとされています。

腸内環境を効率的に改善させる方法は、善玉菌を多く含む食品を摂取すること。ヨーグルトやチーズ、納豆、味噌など、善玉菌を多く含む発酵食品を習慣的に摂るようにすることで、バランスの崩れた自律神経が回復するケースは多く見られます。

就寝前の薬の塗り方を変えれば症状が治まる可能性も

ワセリンの正しい塗り方

保湿用・かゆみ対策用として、就寝前にワセリンを塗っている方も多いのではないでしょうか。

もちろん、適切な使用であればぜひ試すべき対策方法だといえますが、塗り方を誤ることでかえってかゆみが増幅される原因にもなるので注意が必要です。

軟膏タイプにありがちなものが「塗りすぎ」です。多く塗れば効果も倍増するといった先入観から、つい多量のワセリンを患部に塗りたくなることがあります。

しかしワセリンは、その特性上たくさん塗れば塗るほど、むしろ乾燥を招いていしまう成分。これはワセリンのみならず、油分を多く含む保湿剤は、たくさん塗ると肌が乾燥してしまうので注意しましょう。

睡眠中に乾燥した肌は寝起きのかゆみの大きな原因に。皮膚の上に薄く伸ばすようにして塗るのが正解です。

ヒルドイドの正しい塗り方

ヒルドイドはワセリンとは異なり、塗れば塗るほど乾燥を招くということはありません。

とは言え、たくさん塗ったからと言って効果が高くなるわけではありませんし、むしろ塗りすぎることでかぶれたりかゆみの原因になることもしばしば。

皮膚のシワにしたがって「塗り込む」ようなイメージで使用し、高い保湿力を長時間キープさせることが大切です。

寝起きのかゆみも睡眠中のかゆみもほぼ同じ

前述のとおり、副交感神経が優位に働くことによって、寝起きのかゆみは引き起こされます。

元を辿れば、睡眠中に生じる我慢できないほどのかゆみと、原因は同じなのです。

「寝起きにかゆみが生じている=睡眠中もかゆみが生じている」と捉え、一度睡眠の質を整える方法を考えてみましょう。

質の高い睡眠をとることで、アトピー改善のカギとなる副腎皮質ホルモンが分泌されます。また、眠れない状態はアトピー悪化の一因にもなりかねません。

寝起きのかゆみ対策の一環として、睡眠に対する対策もとり、アトピー改善の第一歩を踏み出しましょう。

アトピーで眠れない人の睡眠対策を詳しく知る

関連記事

あなたに合うアトピー改善成分は?
アトピーのかゆみ悪循環を断ち切るためには
アトピーのかゆみで眠れない自分とさようならしたい