ひどいアトピーのかゆみを抑える方法

11温泉の効能にはアトピー改善も?

温泉の効能にはアトピー改善も?(イメージ)

いま注目されているアトピー改善方法のひとつに、温泉治療があることをご存知ですか?温泉につかることで皮膚の状態を整え、身体の根本から改善していく効果があります。また、副作用が出にくいというメリットも。温泉には様々な成分のものがありますが、アトピー治療にはどれが良いのでしょうか?詳しく見ていきましょう。

アトピーのかゆみに効く温泉の成分について

アトピーのかゆみ改善を期待できる温泉の成分は酸性泉です。なかでも4つの成分がアトピーの症状改善に効果があると言われています。ここではオススメの成分についてまとめました。

・硫黄泉

(硫黄型、硫化水素型) 日本の温泉に多い泉質の硫黄泉は、タマゴが腐ったような臭いが特徴。温泉水1kg中に対して硫黄が2mg以上含まれているものを指し、無色の硫黄型と乳白色の硫化水素型に分類されます。アトピー性皮膚炎・慢性湿疹などの皮膚疾患に効果的です。ただし、刺激が強いため長湯はしないよう注意してください。

・硫酸塩泉

(マグネシウム-硫酸塩泉、ナトリウム-硫酸塩泉、カルシウム-硫酸塩泉) 温泉水1kg中にガス性のものを除いた溶存物質量が1,000mg以上含まれているものを硫酸塩線と言います。「硫酸」と聞くと皮膚が溶けそうなイメージを思い浮かべますが、「美肌の湯」「傷の湯」とも呼ばれるほど肌に良い効能をもつ温泉です。角質層の形成を促進したり皮膚を保湿したりする効果があります。

・炭化水素塩泉

(カルシウム・マグネシウム-炭酸水素塩泉、ナトリウム-炭酸水素塩泉) 硫酸塩泉と同じく、ガス性の溶存物質量を除いて1,000mg以上含まれたものを炭化水素塩泉と言います。無色または薄茶色で、場所によっては黄褐色に変化する温泉も。肌の角質を柔らかくして、なめらかに整えてくれます。

・塩化物泉

(ナトリウム-塩化物泉、ナトリウム・マグネシウム-塩化物泉、ナトリウム・カルシウム-塩化物泉) 海水に似た塩分を含む塩化物泉は、飲むと塩辛いのが特徴です。塩分濃度が濃かったりマグネシウムが多かったりすると苦みを感じられるでしょう。塩化物泉に浸かると体がよく温まることから「熱の湯」とも呼ばれています。

アトピーの改善にオススメの酸性泉は、黄色ブドウ球菌を殺菌する効果に優れています。健康な皮膚の表面が弱酸性なのに対して、アトピーの方の皮膚はアルカリ性。アトピー性皮膚炎の症状を悪化させる原因のひとつに、皮膚表面の黄色ブドウ球菌が増殖することが挙げられます。アルカリ性の皮膚は皮膚の表面で黄色ブドウ球菌が増殖しやすいため、かゆみや炎症をもたらしてしまうのです。酸性泉の温泉に浸かると、黄色ブドウ球菌を撃退して皮膚を弱酸性へと改善してくれます。 しかし、酸性泉は肌への刺激が強いものがほとんど。体質やその日の体調、環境によっては症状を悪化させてしまう恐れがあります。「いきなり温泉につかるのは少し心配…」という方は、まず「単純温泉」を試してみると良いでしょう。単純温泉とは、含有成分の量がバランスよく含まれているものを指します。成分が薄くて肌への刺激が少ないため、安心して入浴できますよ。

温泉を利用したアトピー対策の注意点

ただし、温泉であればどれでも効くというわけではありません。肌の症状や体調、環境によっては合わない可能性があります。肌に成分が直接触れることになるため、刺激が強すぎるとかえって逆効果になる場合も。症状が悪化してしまうケースもあるので、温泉に入る前にかかりつけ医師に相談すると良いかもしれませんね。

また、飲み薬や塗り薬と違って、即効性がありません。温泉による改善効果を得るためには、1日2〜3回の入浴を約1ヵ月続ける必要があるといいます。1泊程度の旅行で効果を期待するのは難しく、お金もかかるでしょう。足繁く通えたとしても、身体が火照ったり不眠やだるさを感じたりと、別の症状を引き起こす可能性もあります。

アトピーに悩む方にオススメ!温泉リスト

▼北海道「豊富(とよとみ)温泉」炭酸水素塩泉

最北端にある豊富温泉は、油分を含んだ泉質をもつ温泉。アトピーに対して、油分に含まれるタールが抗炎症作用をもたらしてくれます。温泉の成分が体内に浸透しやすいため、保温・保湿効果が高いのも肌にやさしい理由のひとつ。皮膚科医もお墨付きの温泉です。 主な入浴施設:町営温泉入浴施設 ふれあいセンターなど

▼栃木県「松島温泉」ナトリウム塩化物泉

松島温泉には、人間の肌に最も近い弱アルカリ性の泉質が含まれています。切り傷・火傷・慢性皮膚病に効果があり、美肌の湯としてアトピーの方に人気の温泉です。また皮膚に付着した塩分が汗の蒸発を防ぐため、保温効果が高いという嬉しい効能も。さらに冷え性の改善にも期待できます。主な入浴施設:湯元 松島一の坊 など

▼神奈川県「芦之湯温泉」 硫黄泉

創業300年の長い歴史をもつ芦之湯温泉。自慢の硫黄泉には、お肌の新陳代謝を促して美肌に導いてくれるメタケイ酸が豊富に含まれています。体温とほぼ同じ温度のぬる湯にじっくりと浸かることで、心も体もリラックスできるでしょう。主な入浴施設:きのくにや など

▼富山県「湯谷温泉」 炭酸水素塩泉

薬師如来の薬湯として知られる湯谷温泉。炭酸水素塩泉の温泉は、美肌をつくる湯として知られています。平成12年度温泉分析調査書によると、神経痛や便秘、糖尿病などにも効果があるそうです。主な入浴施設:湯屋荘 など

▼岐阜県「平湯温泉」 炭酸水素塩泉

奥飛騨温泉郷(おくひだおんせんごう)のひとつである平湯温泉は、古くから多くの人々の傷や疲れを癒してきたことでも有名な温泉です。泉質に炭酸水素塩泉・ナトリウム・マグネシウムなどが含まれていて、皮膚病や神経症などに効果があると言われています。 主な入浴施設:旅館 湯の平館、奥飛騨温泉郷平湯温泉 のりくら一休 など

 

▼長野県「角間温泉」硫酸塩泉、塩化物泉

塩化物泉・硫酸塩泉の角間温泉は、アトピーへの効能の高さが広く知られている温泉です。アトピー肌のほか、火傷やあせもなどにも効き目があります。すべるように優しくお湯をかけ流せば、スベスベのお肌に導いてくれますよ。 主な入浴施設:高島屋旅館 など

 

▼兵庫県「有馬温泉」 単純温泉、炭酸水素塩泉、塩化物泉、硫酸塩泉

日本最古の温泉である有馬温泉は、7つの成分が混合した珍しい泉質の温泉。中でも、カルシウムイオンを豊富に含む「金泉」はアレルギー性皮膚炎や傷などに効果的です。保湿効果があるメタケイ酸も多量に含まれており、肌をツルツルにしてくれます。 主な入浴施設:日帰り温泉施設 康貴 など

 

▼岡山県「湯郷(ゆのごう)温泉」 塩化物泉

いで湯の里「岡山県美作三湯」のひとつである湯郷温泉は、平安時代から続く歴史を誇っています。主な泉質はナトリウム、カルシウム塩化物泉。アトピーや婦人病に効くと言われる名湯です。 主な入浴施設:湯郷鷺温泉館 など

 

▼長崎県「雲仙温泉」 硫黄泉

雲仙温泉は、殺菌効果が高い硫化水素型の硫黄泉です。アトピー・湿疹・しもやけなど皮膚病全般に効果があります。美肌効果も期待できますよ。 主な入浴施設:雲仙よか湯、小地獄温泉館 など

 

▼大分県「赤川温泉」 硫黄泉、硫酸塩泉(硫化水素型)

白濁した硫黄泉が特徴の赤川温泉。アトピーや切り傷、火傷の改善にオススメです。源泉が25℃とぬるめのため、冷泉と温泉に交互に入る「温冷浴」が推奨されています。 主な入浴施設:赤川荘 など

 

温泉治療の注意点

温泉につかればアトピーに効果がある、というわけではない

症状や体調には個人差があるため、温泉の成分が合わない可能性があります。肌に成分が直接触れるため、刺激が強すぎると逆効果になる場合も。症状が悪化してしまうケースもあるので、念のため温泉に入る前はかかりつけ医師に相談しましょう。

温泉はあくまでも自然治癒を促す方法なので、飲み薬や塗り薬と違って即効性がありません。温泉による改善効果を得るためには、1日2~3回の入浴を約1ヵ月続ける必要があるといいます。1泊程度の旅行で効果を期待するのは難しく、長期逗留にはお金もかかるでしょう。足繁く通えたとしても、身体が火照ったり不眠やだるさを感じたりと、別の症状を引き起こす可能性もあります。自分に合った泉質の温泉で、状態を見ながら一定期間継続することが大切です。

アトピーのかゆみを抑えるのであれば質の高い睡眠を

かゆみを抑える方法は、実にさまざまなものがあります。

しかし「あらゆる方法を試しても、眠ろうとした途端にかゆみで寝付けない…」。そんな経験がある方も多いのではないでしょうか。

それはいまあなたが試している方法が、一時的なかゆみを抑えるものにすぎないからかもしれません。

かゆみを根本から改善するためには、かゆみで眠れなかったり、眠りながら無意識にかきむしってしまっているという「アトピー悪化の悪循環」を止める必要があります。

ここで紹介したかゆみを一時的に抑える方法は積極的に取り入れつつ、しっかりと質の高い睡眠を取り、免疫バランスを整える。

アトピー悪化の原因となる悪循環サイクルを断つことを、ぜひ同時に実践していき、効果的にアトピーを改善させましょう。

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